都市伝説 / 歴史の謎
ヴァレンティノになりきった新人俳優と「デスティニー・リング」 1938年に起きたこと。

1938年6月、ロサンゼルス。映画スタジオのロビーで、21歳の俳優が落ち着きなく歩き回っていた。鏡の前で何度も足を止め、衣装を整え、指の指輪をいじる。名前はジャック・ダン。大作映画の主役候補で、これからカメラの前で最後のオーディションを受けるところだった。
イングランドから来てハリウッドで何年も売り込んできたが、受かった役も決まった役もことごとく流れ、まだ1本も映画に出ていない。このまま転機が来なければ資金が尽きて帰国するしかない、というところまで来ていた。役は、1920年代の大スター、ルドルフ・ヴァレンティノの伝記映画の主演。ヴァレンティノは当時のハリウッド最大のセックスシンボルとされ、31歳で突然の病により急死したことで、かえって伝説になった人物だ。
似ているだけでは足りないと考えた新人俳優
共通点はあった。どちらも背が高く色黒で見栄えがし、移民で、優れた運動選手。ジャックはスケート、ヴァレンティノはダンサーだった。ただ、似ているだけでは役は取れない。ヴァレンティノは唯一無二だ。だから彼になりきるしかない、とジャックは考えた。
スクリーンテストの日、ヴァレンティノが好んだ高価で派手な衣装を着ていったのはそのためだ。そこからもう一歩進んだ。ジャックは、ヴァレンティノ本人が所有していた古い指輪を手に入れていた。大きな黄色い石と、装飾の凝ったプラチナの台座。ヴァレンティノが持っていたことも一因で、その指輪にはいつからか通称が付いていた。デスティニー・リング(運命の指輪)。。
呼ばれたとき、ジャックは自分に言い聞かせた。このロビーを出たら、もうジャック・ダンではない。ルドルフ・ヴァレンティノだ。数日後、ハリウッドのほとんどの新聞に見出しが並ぶ。新人ジャック・ダン、ヴァレンティノ役に決定。役は取れた。
ダニを指輪で潰した、その日のうちに
ところが注目の多くは否定的だった。経験不足で、あれほど象徴的な人物は演じられない。メディアはそう見ていたし、ヴァレンティノのファンからは同じ趣旨をもっと無礼に書いた手紙が何千通も届いた。
見返したかったのだろう。ジャックは配役後もヴァレンティノのように装い続け、クラブでは彼のダンスの動きを使い、「ヴァレンティノ・ルンバ」と名付けた踊りまで考案した。ヴァレンティノがそうしていたように、複数の女性と同時に付き合うようにもなった。
そして6月末、彼はヴァレンティノの趣味だった狩りをしに、ロサンゼルスから100マイル足らずの砂漠へ出かける。藪を歩いていたとき、手元にダニがついているのに気づいた。まだ噛まれてはいない。ジャックはとっさに手を握り、親指でダニを指輪に押しつけて潰した。
数日後、彼は集中できなくなる。片目がひどく腫れ、喉が荒れ、高熱が出て、まもなくせん妄状態になった。入院すると容体は急速に悪化し、約1週間後に亡くなった。
潰したダニは、野兎病(ツラレミア)という珍しい病気に感染していた。噛まれる前に潰したのだから、その判断自体は正しかった。ただ、ダニの中身は指輪に残っていた。 その日のうちに、彼は拳ごとその指輪で目をこすっている。
指輪の前の持ち主たちに起きたこと
ここからが、この話が都市伝説として残っている理由だ。デスティニー・リングが有名だったのは、ヴァレンティノが持っていたからだけではない。呪われていて、持ち主が死ぬことがある、と言われていたからでもある。
ヴァレンティノは迷信的な品を集めることで知られていた。呪いそのものは信じていなかったが、恐ろしい言い伝えのある品を好んだ。おそらく彼は、呪われているという理由も含めてこの指輪を買った。そして31歳で急死する。その指輪を着けたままで。
指輪はヴァレンティノからジャック・ダンへ直接渡ったわけではない。間に3人いる。ラジオのスター、歌手、そして強盗。3人とも、指輪を着けているあいだに突然の予期せぬ死を遂げたという。ジャック・ダンの死以来、指輪の行方は分からない。いま誰が持っているのかも、その人物が呪いを知っているのかも分からない。
賭けが裏目に出た、あとの3人
同じ回で紹介される残り3つも、判断が一つずれた話だ。
1975年5月、マイアミの靴店の販売員が、稼ぎの少なさと退屈さに嫌気がさして銀行強盗を思い立った。標的は職場のすぐ角の銀行。ポケットに入れた指で銃を装い、白昼、変装もせずに入って、要求を書いた紙を窓口係に渡す。現金は手に入った。逃げ切ったと思った翌朝、玄関を出た瞬間に警察とFBIに囲まれる。逃げるのに必死で、その紙を回収し忘れていたのだ。しかも紙は計画を書き殴っていたメモの裏で、そこには自分のフルネームまで書いてあった。
1909年夏のカナダ。銀の鉱脈を掘り当てた鉱夫が、仲間2人とダイナマイトを仕掛け、導火線に火をつけて小屋へ逃げ込む。ホームシック対策に連れてきた愛犬が、火のついた棒を置いて走る主人を見て、いちばん好きな遊びが始まったと思った。犬はそれをくわえて走って戻り、小屋のすぐ外に落として、投げてもらうつもりで走り去った。
1913年8月、テネシー州チャタヌーガ。建設中の自動車レース場の共同オーナーが、来なかった警備員の代わりに一晩中現場に立ち、疲れ切って帰宅する。借りた拳銃を返しに行く前、眠っている2歳の息子にキスをしようとかがんだ。ホルスターの留め具を締めていなかった拳銃が滑り落ち、床にぶつかって暴発した。
視聴者の反応
「I took a few months off ballen to let my stockpile of unseen episodes grow so I can binge again. Thank you for going back to 4 days a week I have an enormous backlog to enjoy now!」
高評価 1,097
「Nothing screams brilliance like robbing a bank down the street from where you work.」
高評価 669
「7:25 _ I thought the first one was going be the guy who splashed lemon juice on his face thinking it'd make him invisible.」
高評価 363
「might as well have been Homer Simpson 😅 Doh!」
高評価 325
「Story 2 might be short, but a rollercoaster for a dog lover. "Oh no not the dog!" to "Oh he lived!" to "Ah dang everyone else died..." jfc」
高評価 280
この説をたどる
呪いの話は、たいてい後から線を引いて作られる。だがこの指輪の場合、線を引く材料のほうが先にそろっていた。持ち主が若くして突然死ぬ。次の持ち主も、その次も。ジャック・ダンがそれを着けたのは呪いを試すためではなく、演じる相手になりきるためだった。なりきるほど役に近づけると信じて、衣装も踊りも私生活も寄せていって、最後に指輪だけが残る。ダニを潰した親指の下にあったのがその指輪だった、というところまで来ると、偶然という言葉はだんだん置きにくくなる。もっとも動画自身は、呪われていると「言われていた」という形で紹介するにとどめている。
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MrBallen
動画の見どころ
似ているだけでは役は取れないと考えた新人俳優が、ヴァレンティノの衣装を真似たうえ、本人が所有していた黄色い石の指輪まで手に入れてオーディションに臨む。
その指輪がいつからか「デスティニー・リング(運命の指輪)」と呼ばれていたこと、それを着ければ運命の役を取れると俳優が考えたことが語られる。
配役後の注目の多くは否定的で、ファンから何千通もの無礼な手紙が届き、見返そうとした俳優は私生活までヴァレンティノに寄せていった。
砂漠で手にダニがついているのに気づいた俳優が、まだ噛まれていないうちに親指でデスティニー・リングに押しつけて潰す。
潰したダニは野兎病に感染しており、その日のうちに拳と指輪で目をこすったことで病原体が体内に入ったと説明される。
指輪は持ち主が死ぬと言われる呪いの品で、迷信的な品を好んだヴァレンティノもそれを承知で買った可能性が高いと語られる。
1975年の銀行強盗が捕まった直接の原因は、窓口係に渡した紙の回収を忘れたことで、その紙は計画を書いたメモの裏で自分のフルネームまで書いてあった。
1909年のカナダで、火のついたダイナマイトを置いて走る主人を見た愛犬が「取ってこい」だと思い、くわえて小屋のすぐ外まで運んでしまう。
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